FXについて調べているとよく目にする単語「pips(ピップス)」。FX初心者の方は「pipsって何のこと?」と疑問に思うかもしれません。
pipsとはFX取引における通貨の値動きを表す共通の単位であり、いわば「ものさし」のようなものです。FXの基本をマスターする上で、pipsに関する知識は欠かせません。
本記事ではpipsが表す言葉の意味や、損益の計算方法、活用する上での注意点などを解説します。pipsの使い方を覚えて、FXの知識をより深めていきましょう。
pipsは「percentage in point」の略称で、FX取引における為替レートの最小変動単位を表します。
世界中のトレーダーが共通して使える「通貨の値動きのものさし」として機能しています。
例えば、米ドル/円が150.00円から150.50円に動いた場合、「50pips上昇した」と表現します。この表現方法により、どの通貨ペアでも統一した基準で値動きを比較できるのがpipsの大きなメリットです。
参考)1.0ポイント(pt)は、pipsや通貨ペアごとの単位になおすといくらになりますか
pipsの価値は取引する通貨ペアによって異なります。ここでは主要な通貨ペアでの1pipsの数え方を見ていきましょう。
日本円が含まれる通貨ペア(クロス円)では、小数点第2位が1pipsに相当します。
クロス円の為替レートは通常、150.123円のように小数点第3位まで表示されます。この場合、小数点第3位は0.1pipsを表します。
円が含まれない通貨ペアでは、小数点第4位が1pipsに相当します。
これらの通貨ペアは小数点第5位まで表示されることが一般的で(例:1.08123)、第5位は0.1pipsを表します。
pipsを理解したら、次は実際の損益がいくらになるのかを計算できるようになりましょう。
損益額 = 値動き(pips) × 取引数量 × 1pipsあたりの価値
1pipsあたりの損益額は、取引する数量によって変わります。
このように、取引数量が10倍になれば、同じpips数でも損益は10倍になります。
クロス円以外の対米ドル通貨ペアでは、最終的に円換算する際に米ドル/円レートが影響します。
pipsはFX取引のさまざまな場面で活用されています。ここでは実践的な使用例を紹介します。
スプレッドとは、買値と売値の差額のことで、実質的な取引コストとなります。スプレッドもpips単位で表記されます。
スプレッドが狭いほど取引コストが低く、トレーダーにとって有利です。
多くのトレーダーは、取引の成果を「何pips取れたか」で記録します。
例えば、「今月は+150pips」「このトレード手法は平均+30pips」といった形で記録することで、資金量に関係なく自分のトレードスキルを評価できます。
pipsは、取引前の計画立てにも役立ちます。
このようにpips単位で計画を立てることで、感情に左右されない規律あるトレードが可能になります。
重要な経済指標が発表されると、為替レートは短時間で大きく動きます。指標発表時の一般的な値動きの目安を知っておくと、リスク管理に役立ちます。
発表時期:原則として毎月第1金曜日
米国の雇用情勢を示す最重要指標であり、米国の金融政策を決定する際の重要判断材料にもなっています。予想と大きく乖離した場合、短時間で大きく動くことも珍しくなく、為替市場では変動率が極めて高くなります。
発表時期:毎月15日前後
インフレ率を測る重要指標で、経済全体における物価水準の変動を示すことから、しばしば「経済の体温計」と呼ばれます。予想を上回るインフレ率が示されれば、金利引き上げ観測から米ドル高になる傾向があります。
発表時期:年8回、約6週間ごと
FOMCは、米国の金融政策を決定する会合であり、FRB(連邦準備制度理事会)の理事と地区連銀総裁で構成されます。
世界の基軸通貨である米ドルの金利を決定する場であり、その結果は世界の金融市場全体に連鎖的に影響を及ぼします。
また、政策金利の発表以外にも、声明文や議長会見の内容によっては大きな変動が生じます。
市場予想との乖離が大きい場合、急激な価格変動が起こることもあり、最もボラティリティの高いイベントの一つです。
これらの指標も市場予想との乖離度合いによって、為替レートに影響を与えます。
最新の為替レート情報は以下からリアルタイムに確認できます。
為替レート
また、GMO外貨では、大きな為替変動があった場合の通知設定も可能です。
参考)為替の変動があった時に通知やお知らせがほしいです
pipsを正しく理解して活用するために、押さえておくべき注意点があります。
前述のとおり、クロス円は小数点第2位、その他は小数点第4位が1pipsです。この違いを理解していないと、損益計算を誤る可能性があります。
同じ10pipsの値動きでも、取引数量によって実際の損益額は大きく変わります。レバレッジを効かせた大きな取引数量での取引は、利益も損失も拡大することを忘れないでください。
取引を始めた瞬間、スプレッド分だけ含み損を抱えた状態からスタートします。例えば、スプレッドが0.2pipsなら、最低でも0.2pips以上利益が出ないと実質的な利益にならないことを理解しましょう。
通常時と経済指標発表時では、値動きの特性が大きく異なります。流動性が低い時間帯や重要イベント時は、予想外の急変動が起こりやすくなります。
経済指標を確認し、重要イベントでは特に慎重な取引を心がけましょう。
経済指標のスケジュールは以下から確認できます。
経済指標カレンダー
pipsは、FX取引における値動きを測る共通のものさしです。
pipsの概念を理解することで、客観的なトレード分析や適切なリスク管理ができるようになります。
FXは、正しい知識とリスク管理の姿勢があれば、あなたの資産形成を力強くサポートする投資です。本記事でpipsの基礎を正しく理解したうえで、実際に取引を始めてみましょう。
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